「ま、慣れだね」
よく父に言われた言葉です(今でも言われています。SMSで相談したときは大体これで終わります。もはや常套句です)。
数学の因数分解ができなかったときは「まぁ数をこなすと大体これで出来るなって分かるんだよ。ま、慣れだな」
焦って物事が上手くいかないときは「落ち着いてのんびりやるんだな。ま、これも慣れ」
何か失敗したときは「おぉーこれは難しいな!ま、慣(ry」
事あるごとに言われてきました。
最初は結構イラっとしてました。簡単に言うな!って。
言い訳が出来ないことにイライラしていたのかも知れません。「慣れだな」って言われたら才能のせいに出来ませんから。
確かに思い返してみると「あぁ確かに慣れだな」って思うこと、たくさんあります。
ピアノだって練習したら何となく左右の手で違う動きができるようになれたし
刃物の砥ぎだって何となくできるようになって、まとまった鉋屑も出せるようになった(これは1年かかったけど)
事あるごとに「慣れ」って言葉を聞いていたら、いつのまにか自分の口癖になっていました。
何か失敗したときは、おまじないのように「慣れだ」って唱えていました。そのうち誰かにアドバイスをするときにも、「まぁ、慣れだよ」って言うようになっていました。
そういえば以前学校の後輩の子の相談にのっていた時期があって、その時もよく「まぁ、慣れだね」って言って話を〆ていましたね。その後、その子にふと愚痴を漏らすときがあって、そしたら逆に「慣れですね」って言い返されちゃったり。
でもそういう風に思えるようになったのって20歳近くになってからでした。
それ以前は、大体才能とか自分には能力がないんだって唱えていました。
よく「自分は馬鹿だ」って思っていると本当に馬鹿になっちゃうって言うけど、あれ本当です。だから「自分はすごい!」とか「才能ある!」って思うと本当になれちゃうのかも。
でもまぁそう思って失敗すると、若干凹むじゃないですか。だから、例えば「慣れの問題だな」って思っておくのはおすすめ。何となく楽観的な感じがしません?「あっ、慣れの問題なんだー。じゃ、そのうち何とかなるでしょ」って感じで。もちろん、行動が伴っていないとダメですよ!
後は周囲の環境です。いくら自分がそう思っていても外野がウダウダと「才能がない」とか「全然だめだな!」とかやじ飛ばしてくると面倒くさいですよね。やりゃー何とかなるのに、いちいち気ィそいでくる人だっています。とってもやかましいんですけれど、こればっかりはどうしようもないです。
慣れだと思っておけば大体何とかなると、そう思うから自分にも周りの人にも「ま、慣れだね」を口癖にやっていきます。